『存在のすべてを』を読了したあと、多くの人が抱く最大の疑問――「野本貴彦はどうなったのか?」
「貴彦の行方」については明確に描かれていないため、気になりますよね。
この記事では、『存在のすべてを』の貴彦がどうなったのかを徹底考察します。
その他にも、あらすじを相関図つきでわかりやすく紹介し、ドラマ化や映画化についてもお伝えします。

ユク
この記事を読むことで、物語への理解がより深まりますので、ぜひ最後までご覧ください。
『存在のすべてを』はオーディブルで聴ける!
「オーディブル 」では、『存在のすべてを』を無料で聴くことが可能。(入会後、30日以内に解約すれば、完全無料です。)
本をたくさん読みたい(聴きたい)人は入会しておいて損はありません!
ぜひ、「読む」とは違った新しい世界を体験してみてください。
『存在のすべてを』貴彦はどうなったのか?徹底考察

塩田武士の傑作ミステリー『存在のすべてを』を読み終えた多くの読者が、最も気になる疑問——それが「野本貴彦はどうなったのか」ということです。
ここでは、貴彦の行方について考えられる複数の可能性を、読み解いていきます。
貴彦は逃げたのか?
最もシンプルに考えられる可能性は、貴彦が自ら姿を消したというものです。
貴彦と優美は、兄の雅彦に騙される形で亮を預かり、新聞報道で誘拐事件だと知った後も「雅彦に返せば亮が殺される」と考え、3年間育て続けました。
いつか真実が明るみに出る日が来ることも覚悟していたはずです。
心情から考えれば、やはり怖くなって逃げた可能性は高いを思います。
酒井から自首を勧められる直前に、兄の雅彦から「おまえは知らないだろうけど、パクられたらきついぞ」を脅されもしていました。
また自首することで、優美や亮に大きな負担がかかってしまうことも恐れていたのかもしれません。
犯人に連れ去られた可能性
もう一つの可能性として、兄の雅彦に何らかの形で見つかり、連れ去られた、あるいは脅されているという暗い推測も成り立ちます。
雅彦は亮を誘拐した実行犯であり、貴彦と優美に亮を預けた張本人です。
貴彦は優美や亮を守るために、雅彦と何らかの「取引」をした可能性も否定できません。
物語の中で雅彦の逮捕や死亡については明確に描かれていないため、この可能性は排除できません。
死んだ可能性
最も痛ましい可能性ですが、貴彦がすでにこの世にいないという推測もあります。
亮を祖父母のもとに帰した後、貴彦は深い罪悪感や喪失感に苛まれていたことでしょう。
また、病気や事故など、物理的な理由で亡くなっている可能性もゼロではありません。
優美が一人で亮のアトリエを手伝っているのは、貴彦がもういないからかもしれないのです。
貴彦の心境を考察
貴彦という人物を理解する上で最も重要なのは、彼が写実画家であり、絵を通じて亮とコミュニケーションを取っていたということです。
貴彦は亮に写実画の本質と技術を授け、亮は写実画家・如月脩として成功を収めました。

ユク
貴彦にとって、亮は唯一の心を通わせることのできた、これ以上ない大切な存在だったのではないでしょうか。
貴彦が姿を消したのは、亮への深い愛情ゆえの選択だったと考えられます。
「亮の人生に自分という影を落としたくない」「亮には明るい未来を歩んでほしい」——そんな想いから、貴彦は自ら遠ざかることを選んだのかもしれません。
『存在のすべてを』はオーディブルで聴ける!
「オーディブル 」では、『存在のすべてを』を無料で聴くことが可能。(入会後、30日以内に解約すれば、完全無料です。)
本をたくさん読みたい(聴きたい)人は入会しておいて損はありません!
ぜひ、「読む」とは違った新しい世界を体験してみてください。
『存在のすべてを』はオーディブルで無料で聴ける

『存在のすべてを』はオーディブル(Audible)で聴くことができます。
さらに30日間の無料体験を利用すれば、実質無料で楽しむことができます。
プロのナレーターによる朗読で聴く『存在のすべてを』は、目で読むのとはまた違った臨場感と深みを感じられますよ。
通勤中や家事の合間、リラックスタイムなど、いつでもどこでも物語の世界に浸ることができます。
オーディブルとは
オーディブルは、Amazonが提供する世界最大級の「本を朗読」してくれるサービスです。
小説、ビジネス書、自己啓発書、ライトノベルなど、数十万以上もの作品が「聴く」ことで楽しめます。
✓ プロのナレーターによる朗読
俳優や声優といったプロのナレーターが朗読するため、まるで物語の世界に入り込んだかのような没入感を味わえます。
✓ 「ながら時間」を読書タイムに
通勤・通学中、ウォーキング中、料理や掃除をしながらでも読書ができるため、忙しい日常の中でも本を楽しめます。
✓ 目に負担をかけない
長時間の読書で目が疲れる心配もなく、寝る前のリラックスタイムにも最適です。
✓ オフライン再生にも対応
作品をダウンロードしておけば、インターネット環境がない場所でも楽しめます。
「読書したいけれど時間がない」という方にこそ、オーディブルはおすすめなサービスです。
30日間の無料期間がある
オーディブルを始めて利用される人には、30日の無料期間があります。
この期間中は、無料で数十万冊以上の本が聴き放題です。
※2ヶ月99円などのキャンペーンをしていることもあるので、公式サイトを確認してみてください。
オーディブル公式サイト
月額料金
オーディブルの会員には2つのプランがあり、ライフスタイルに合わせて選べるようになっています。主な料金は以下の通りです。
プレミアムプラン(月額 1,500 円 税込)
対象作品が聴き放題となるプラン。作品数は数十万以上で、ポッドキャストやオリジナル作品も楽しめます。
スタンダードプラン(月額 880 円 税込)
全タイトルから毎月1冊を選んで楽しめるプラン。まず1冊だけじっくり楽しみたい人向けです。
どちらのプランも 最初の30日間は無料で体験 することができ、無料期間中に解約すれば料金は一切かかりません。

ユク
どうせ入会するのなら、「プレミアムプラン」の方がお得ですよ。
支払い方法
オーディブルの支払い方法は、クレジットカードまたはデビットカードに対応しています。
- Visa
- Mastercard
- JCB
- American Express
- Diners Club
- 無料体験期間終了後、自動的に月額料金が請求されます。
- 毎月の課金日は、無料体験終了日または初回課金日から1ヶ月ごとです。
- 解約しない限り、自動更新となります。
公式サイト:https://www.audible.co.jp/
『存在のすべてを』あらすじ(ネタバレあり)

『存在のすべてを』の物語を深く理解するために、登場人物の関係性やあらすじを詳しく解説していきます。
まだ作品を読んでいない方は、ネタバレを含む内容となりますのでご注意ください。
登場人物
| 名前 | 読み仮名 | 役割・関係性 |
|---|---|---|
| 門田次郎 | もんでん じろう | 新聞記者(主人公) |
| 内藤亮 / 如月脩 | ないとう りょう / きさらぎ しゅう | 被害児童→写実画家 |
| 野本雅彦 | のもと まさひこ | 誘拐実行犯 |
| 野本貴彦 | のもと たかひこ | 写実画家(行方不明) |
| 野本優美 | のもと ゆみ | 貴彦の妻 |
| 土屋里穂 | つちや りほ | 亮の同級生 |
| 岸朔之介 | きし さくのすけ | 画廊経営者 |
| 中澤洋一 | なかざわ よういち | 元刑事(故人) |
| 内藤瞳 | ないとう ひとみ | 亮の母親 |
| 木島茂・塔子 | きじま しげる・とうこ | 亮の祖父母 |
門田次郎(もんでん じろう)
大日新聞宇都宮支局の支局長。
1991年の「二児同時誘拐事件」当時は横浜支局の新米記者として事件を取材していた。
旧知の刑事・中澤洋一の死をきっかけに、30年前の未解決事件の真相を追うことを決意する。
現場を退く前の最後の仕事として、事件の再取材に挑む。
内藤亮(ないとう りょう) / 如月脩(きさらぎ しゅう)
二児同時誘拐事件の2件目の被害児童。
誘拐から3年後に祖父母宅に突然現れて保護されたが、「空白の3年間」については一切口を開かなかった。
現在は人気写実画家・如月脩として活躍している。
野本貴彦から写実画の技術と本質を学び、その才能を開花させた。
野本雅彦(のもと まさひこ)
内藤亮を誘拐した実行犯。
弟の貴彦と優美に、亮を「預かってほしい」と騙す形で託した。
事件の黒幕的存在だが、逮捕を免れたまま行方不明となっている。
野本貴彦(のもと たかひこ)
野本雅彦の弟。写実画家。
兄の雅彦に騙される形で亮を預かったが、新聞報道で誘拐事件だと知る。
しかし「雅彦に返せば亮が殺される」と考え、妻の優美とともに3年間亮を育てることを決意。
絵を通じて亮とコミュニケーションを取り、写実画の才能を見出して技術を授けた。
現在の行方は不明。
野本優美(のもと ゆみ)
野本貴彦の妻。
夫とともに亮を3年間育てた。
亮の母親が育児に無関心であることを知り、自分たちで亮を育てようと決意。
現在は如月脩(亮)のアトリエを手伝っている。
土屋里穂(つちやりほ)
内藤亮の高校の同級生。内藤亮に恋心を持つ。
岸朔之介(きしさくのすけ)
画廊「六花(りっか)」の経営者。
野本貴彦の絵に魅せられ、貴彦・優美夫妻を支援した。
中澤洋一(なかざわ よういち)
元刑事。二児同時誘拐事件を担当していた。
門田次郎とは事件当時からの旧知の仲。
物語の冒頭で死去し、その葬儀が門田が事件を再取材するきっかけとなる。
内藤瞳(ないとうひとみ)
内藤亮の母親。
完全にネグレクト状態で、内藤瞳は育児に無関心で、亮への愛情が薄かった。
木島茂・塔子(きじまじげる・とうこ)夫妻
内藤瞳の両親。瞳とは絶縁状態。
内藤亮にとっては祖父母にあたる。
3年間行方不明だった亮が祖父母宅に現れた後、亮を育てた。
相関図

あらすじ(ネタバレあり)
二児同時誘拐事件の発生(1991年)
物語の発端は、1991年に起きた前代未聞の「二児同時誘拐事件」です。
別々の場所で2人の児童が同時に誘拐されるという異例の事件でした。
警察は必死の捜索を続けましたが、亮の行方は一向に掴めません。
そして3年という月日が流れていきます——。
空白の3年間
実は、誘拐犯は野本雅彦という男で、亮を誘拐した後、弟の貴彦と優美に「預かってほしい」と嘘をついて託していたのです。
貴彦と優美は当初、事情を知らずに亮を預かっていましたが、新聞報道で誘拐事件だと知ります。
写実画家だった貴彦は、言葉ではなく絵を通じて亮とコミュニケーションを取り、亮に写実画の才能があることを見出します。
貴彦は亮に写実画の技術と本質を丁寧に教え、3年間という時間を亮とともに過ごしました。
この3年間は、亮にとって愛情に満ちた時間であり、貴彦と優美にとっても かけがえのない日々だったのです。
亮の発見と沈黙
そして1994年亮は突然、祖父母である木島茂・塔子夫妻宅に現れ、無事に保護されます。
しかし亮は、この3年間に何があったのか、誰と一緒にいたのか、一切口を開こうとしませんでした。
警察も新聞記者たちも、必死に「空白の3年間」の真実を探ろうとしますが、亮の沈黙は固く、事件は結局未解決のまま時効を迎えることになります。
30年後、事件の再取材(2021年)
時は流れ、2021年。
大日新聞宇都宮支局の支局長となった門田次郎は、事件当時にお世話になった刑事・中澤洋一の葬儀に参列します。
そこで門田は、中澤の後輩刑事・先崎(せんざき)から衝撃的な事実を知らされます。
「あの2件目の被害児童・内藤亮は、今は人気写実画家・如月脩として活躍している」
門田は、亮が写実画家になったという事実に何か意味があるのではないかと直感します。
そして、現場を退く前の最後の仕事として、30年前の未解決事件の真相を追うことを決意しました。
真相の解明
門田の取材によって、少しずつ真実が明らかになっていきます。
二児同時誘拐事件の真相は、1件目の誘拐が囮で、2件目の亮の誘拐が本命だったということ。
そして、誘拐犯・野本雅彦の弟である貴彦と優美が、騙される形で亮を預かり、3年間育てていたという事実が浮かび上がってきます。
貴彦は写実画家であり、亮に写実画の才能を見出し、技術を授けました。
亮が写実画家・如月脩として成功したのは、まさに貴彦の教えがあったからなのです。
物語の結末
野本夫妻を支援していた岸朔之介により、優美が現在、如月脩(亮)のアトリエを手伝っていることが判明します。
亮は、貴彦と優美に育ててもらった恩を深く感じており、祖父母のもとに帰ってからも彼らのことを決して口外しませんでした。
それは、2人を守るための沈黙だったのです。
優美は亮のそばにいるのに、貴彦だけが姿を見せない——その理由は、読者の想像に委ねられたまま、物語は静かに幕を閉じます。
「空白の3年間」に隠されていたのは、犯罪ではなく、深い愛情でした。
『存在のすべてを』はオーディブルで聴ける!
「オーディブル 」では、『存在のすべてを』を無料で聴くことが可能。(入会後、30日以内に解約すれば、完全無料です。)
本をたくさん読みたい(聴きたい)人は入会しておいて損はありません!
ぜひ、「読む」とは違った新しい世界を体験してみてください。
『存在のすべてを』Q&A
- Q:犯人は誰?
- Q:布団乾燥機の関係は?
- Q:表紙の意味は?
- Q:ドラマ化される?
- Q:映画化される?
Q:二児同時誘拐の犯人は誰?
A:誘拐の実行犯は野本雅彦です。高校時代の同級生である尾崎康夫らと共謀して事件を起こしました。
野本雅彦は野本貴彦の兄です。
雅彦は誘拐した亮を、弟の貴彦と優美に「預かってほしい」と嘘をついて託しました。
貴彦と優美は騙される形で亮を預かったため、当初は誘拐事件だとは知りませんでした。
Q:布団乾燥機の関係は?
A:布団乾燥機は、実母・内藤瞳との内藤亮の壮絶な生活を物語るアイテムです。
雅彦から亮を預かった初日の夜。
布団乾燥機で温められた布団に入ると「布団があったかい」と言って、亮は泣きました。
布団が温かいというだけで、涙する亮の生活の背景を想うといたたまれない気持ちになるエピソードです。
また、小説のラストで、門田が如月脩(内藤亮)のアトリエに布団乾燥機があることに気付きます。
そのことで、そのアトリエにいた高齢の女性が野本優美だということに気が付きました。
Q:表紙の意味は?
A:表紙のロープは、写実画家、野田弘志氏の油絵です。
参考サイト:東京新聞

Q:ドラマ化される?
A:現時点ではドラマ化の正式発表はありません。
Q:映画化される?
A:はい、映画化が決定しています!2027年公開予定です。
『存在のすべてを』は、瀬々敬久監督、西島秀俊主演で映画化されることが正式に発表されています。
西島秀俊さんが、門田次郎を演じます。
『存在のすべてを』はオーディブルで聴ける!
「オーディブル 」では、『存在のすべてを』を無料で聴くことが可能。(入会後、30日以内に解約すれば、完全無料です。)
本をたくさん読みたい(聴きたい)人は入会しておいて損はありません!
ぜひ、「読む」とは違った新しい世界を体験してみてください。
『存在のすべてを』貴彦はどうなったのか?:まとめ
『存在のすべてを』において、貴彦が「どうなったのか」は、最後まではっきりとした答えが示されません。
逃げたのか、連れ去られたのか、あるいは別の選択をしたのか――作中には断定できる描写がなく、読者の解釈に委ねられています。
貴彦は亮に、写実画の技術だけでなく、絵を描くことの本質、そして無償の愛情を与えました。

ユク
亮が写実画家・如月脩として成功したのは、まさに貴彦の教えと愛情があったからです。
貴彦の存在は、亮の人生に深く刻まれ、今も亮の作品の中に生き続けています。
目に見える存在だけがすべてではなく、目に見えない愛情や記憶、そして影響もまた「存在」なのだと思います。
『存在のすべてを』はオーディブルで聴ける!
「オーディブル 」では、『存在のすべてを』を無料で聴くことが可能。(入会後、30日以内に解約すれば、完全無料です。)
本をたくさん読みたい(聴きたい)人は入会しておいて損はありません!
ぜひ、「読む」とは違った新しい世界を体験してみてください。