ネタバレを含みます。内容を知りたくない人は読まないください。

小説『俺ではない炎上』を読んで「意味不明すぎて理解できない…」「結局、犯人は誰で動機は何だったの?」と感じた人は多いですよね。


独特の叙述トリックや複雑な時系列の入れ替えによって、読者を混乱させる仕掛けが盛り込まれているため、ネット上でも「難しい」「わからない」という声が目立ちます。

(※叙述トリックとは、物語の文章表現を巧みに操作し、読者の思い込みを利用して事実を誤認させる技法)

この記事では、『俺ではない炎上』「意味不明」と言われる理由を徹底解説し、犯人の動機や叙述トリックの仕組みを時系列で分かりやすく紹介します。

さらに、矛盾点やレビュー、映画化情報までまとめています。
読み終える頃には、『俺ではない炎上』の物語をしっかり理解でき、モヤモヤがスッキリするはずなので、ぜひ最後までご覧ください。

ユク

僕は冊子を購入せずに、オーディブルで『俺ではない炎上』を聴きました。

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『俺ではない炎上』は意味不明?あらすじを分かりやすく紹介(ネタバレあり)

俺ではない炎上 あらすじ ネタバレ

物語を理解するうえで、まず全体の流れを押さえておくことが大切です。

実は、『俺ではない炎上』が「意味不明」と言われる最大の理由は、物語の構造自体が複雑に作られているからなんです。

時系列がバラバラに描かれていたり、重要な情報が後出しで明かされたりするため、読んでいる最中は「???」状態になってしまうのも無理はありません。

ここでは、主要な登場人物の行動や事件の流れを、できるだけシンプルにまとめていきます。

『俺ではない炎上』が意味不明・わからないと言われる理由

『俺ではない炎上』が意味不明と言われる理由の1番の原因は「叙述トリック」が使われているからです。

『俺ではない炎上』は、SNSでの炎上事件をテーマにしていますが、ただのミステリー小説ではありません。
物語の進め方に大きな特徴があるため、多くの人が「意味不明」と感じてしまうんです。

主な理由は次の3つです。

  1. 時系列が複雑に入れ替わっている
     物語は時系列通りに進まないため、どの出来事が「過去」なのか「現在」なのかが分かりにくくなっています。
  2. 叙述トリックが仕掛けられている
     巧みな文章術で「現在」と思っていたのが「過去」のことだったりと、読み手の認識をわざと混乱させる仕組みになっています。
  3. 情報が小出しに提示される
     犯人や動機などの核心部分は終盤まで伏せられており、途中では理解しづらい展開が続きます。

こうした仕掛けにより、初めて読む人にとっては「難しい」「分かりにくい」と感じやすいストーリー構成になっています。

登場人物

『俺ではない炎上』の主要な登場人物を表にまとめました。

登場人物名関係性・職業物語での役割重要ポイント
山縣泰介50代のビジネスマン
大帝ハウス大善支社営業部長
主人公
身に覚えのない殺人で炎上
・SNSで殺人犯にされる
・逃亡を続ける
・ジョギングが趣味で逃げ足が速い
山縣夏実泰介の娘
大学生
重要人物
「サクラ」として行動
・父のSNSアカウントを作成
・10年前にロリコン事件に遭遇
・真犯人を知っている
山縣芙由子泰介の妻泰介の家族・夫のプライベートをあまり知らない
・警察の事情聴取を受ける
住吉初羽馬大学生事件の発端となる人物・殺人ツイートを最初にリツイート
・サクラ(夏実)と行動を共にする
・責任を感じている
江波戸琢哉
(えばたん)
夏実の小学校時代のクラスメイト
建築士志望だったが不動産会社勤務
真犯人・3人の女子大生を殺害
・泰介に強い憎しみを抱く
・10年前から計画を練っていた
青江関連会社ショールームスタッフ泰介の理解者・泰介の無実を信じる唯一の人物
・文章の特徴から偽ツイートを見抜く
・泰介に車を貸す

重要な人物関係

  • 夏実と江波戸琢哉は小学校時代のクラスメイト
  • 夏実が「サクラ」という偽名で住吉初羽馬と行動
  • 江波戸琢哉は10年前の出来事をきっかけに泰介を恨んでいる
  • 泰介は職場で実は嫌われていたが、青江だけは理解してくれる

この人物関係を把握しておくと、物語の複雑な構造がだいぶ理解しやすくなりますよ。

相関図

俺ではない炎上 相関図

あらすじ(ネタバレあり)

ここからは、『俺ではない炎上』の物語を時系列順に整理して、ネタバレありで詳しく解説していきます。

複雑に絡み合った謎も、順を追って見ていけば必ず理解できますよ。

【事件の発端】住吉初羽馬のリツイートから始まる炎上

物語は、大学生の住吉初羽馬が、X(旧Twitter)で女性殺害を示唆するツイートを発見するところから始まります。

初羽馬がリツイートすると、投稿は瞬く間に拡散。

アカウントから特定されたのは、大帝ハウス大善支社の営業部長・山縣泰介。しかし、泰介本人は自分がそんなツイートをした覚えは全くありません。

【泰介の困惑と逃亡開始】

会社で事態を知らされた泰介は、自分のアカウントを確認して愕然とします。

確かに自分のアカウントから投稿されているのに、全く身に覚えのない過去のツイートの数々。しかも、どう見ても自分が書いたとしか思えない文体や内容でした。

事態は急速に悪化。自宅に野次馬が押し寄せ、警察も出動する騒ぎになります。

そして決定的だったのは、自宅近くの公園で女子大生の遺体が発見されたこと。さらに、自宅の庭の倉庫からも別の女性の死体が見つかります。

2つの殺人現場に囲まれた泰介は、もはや潔白を証明することは不可能と判断し、逃亡を開始しました。

【「サクラ」の登場と初羽馬との行動】

一方、事件の発端となったリツイートに責任を感じていた住吉初羽馬の前に、「サクラ」と名乗る女性が現れます。

サクラは「殺された女子大生の一人は親友だった」と言い、一緒に真犯人を捕まえてほしいと初羽馬に頼みました。

不思議なことに、サクラは泰介の行方に心当たりがあるような様子を見せます。初羽馬はサクラと行動を共にすることになりました。

【泰介の孤独な逃亡と現実に直面】

逃亡中の泰介は、「これまで自分は周りから尊敬される人生を歩んできたから、みんなが助けてくれるはず」と考え、親しくしていた元部下の家を訪ねます。

しかし、元部下からは冷たく「帰ってください」と言われ、さらに「気づいてないようだが、お前はみなから嫌われている」と告げられました。

この言葉にショックを受けた泰介は、自分の会社での振る舞いを振り返り、確かに嫌われても仕方がないことをしていたと気づきます。

【唯一の理解者・青江との出会い】

満身創痍で辿り着いた関連会社のショールームで、スタッフの青江に発見された泰介。

泰介は、不愛想な青江にあまりいい印象をもっていませんでした。

しかし青江は、泰介が犯人ではないとはっきり言います。その理由は殺人ツイートの文章が、言葉遣いに厳しい泰介が書くものではないから。

自分のことを理解してくれる唯一の人物に出会い、泰介は涙が止まりませんでした。

【10年前の真実と犯人の正体】

物語の核心は、10年前に起きた出来事にありました。

小学生だった夏実が、パソコンでSNSを通じて知り合った男性と会う約束をしてしまいます。その男性はロリコンで、複数の被害者を出していました。

幸い夏実に直接的な被害はありませんでしたが、事実を知った泰介は激怒。夏実を一晩中、真っ暗な庭の倉庫に閉じ込めるという体罰を行いました。

そして、夏実が通っていた学校にも怒鳴り込みます。

この出来事を知っていた夏実のクラスメイト・江波戸琢哉(えばたん)は、泰介を「少女を虐待した男」として強い憎しみを抱くようになります。

【真犯人の犯行と動機】

江波戸琢哉は、マッチングアプリで男性を食い物にしていた悪質な女子大生3人を標的に選びます。

「楽して生きている人間が許せない」という歪んだ思いから彼女たちを殺害し、その罪を泰介に擦り付ける計画を立てました。

小学生時代に夏実から聞いていた合鍵の場所を利用して泰介宅に侵入し、泰介名義のSNSアカウントを使って偽の投稿を行ったのです。

【クライマックス:廃牧場での対決】

「からにえなくさ」という謎の言葉の正体は、廃牧場の看板に書かれた文字の一部でした。

看板に書かれていた文章は、「ここから先、私有地につき進入禁止。動物にエサを与えないでください。」

その文章が時間の経過とともに薄れ、下記の太文字部分のみが残りました。

「ここ(から)先、私有地()つき進入禁止。動物に()サを与え()いで()だ()い。」

この場所で、逃亡中の泰介、真実を追う「サクラ」(夏実)と初羽馬、そして真犯人の江波戸琢哉が対峙します。

3人がかりで江波戸琢哉を取り押さえ、ついに真犯人が逮捕されることになりました。

【真実の発覚と家族の絆の回復】

「サクラ」の正体は泰介の娘・夏実で、「夏の果実(サクランボ)」から名付けたコードネームでした。

父を救うために行動していた夏実の姿を見て、泰介は家族への愛を再確認。事件後は、それまでとは打って変わって人の気持ちを思いやれる上司へと成長しました。

こうして、SNSでの炎上から始まった騒動は、泰介にとって人生を見つめ直すきっかけとなったのです。

『俺ではない炎上』時系列

『俺ではない炎上』を時系列でまとめると、以下のようになります。

『俺ではない炎上』時系列

【10年前】
└─ 夏実、ネットでロリコン犯罪者と会いそうになる
・夏実(小学生)、出会い系サイトを使う
・江波戸琢哉(えばたん)、この事件をきっかけに泰介を憎む

【数年前〜直前】
└─ 江波戸、建築士を断念し不動産会社に勤務
└─ 江波戸、3人の女子大生を殺害
・証拠を隠しつつ、罪を泰介になすりつける準備

【現在(物語冒頭)】
└─ 江波戸がSNSで「泰介が女子大生を殺した」というツイート
・住吉初羽馬が最初にリツイート → 炎上拡大
・泰介、突然「殺人犯」として炎上

【泰介の逃亡劇】
└─ 泰介、身の潔白を訴えつつ逃亡
└─ 夏実(サクラ)と住吉初羽馬が行動を共にし、真相を追う
└─ 青江(ショールームスタッフ)が泰介を信じ、車を貸して逃亡を助ける

【物語終盤】
└─ 江波戸琢哉が真犯人であることが明らかに
・泰介に罪を着せるため、巧妙にSNSを利用
└─ 夏実の証言と行動により、真実が徐々に浮かび上がる

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『俺ではない炎上』意味不明な叙述トリックを解説

俺ではない炎上 叙述トリック

『俺ではない炎上』が「難しい」「意味不明」と言われる大きな理由のひとつが、物語に仕掛けられた 叙述トリック です。

「叙述トリック」とは、読者に事実とは異なる印象を与えるように巧妙に文章が構成されている手法のことです。

『俺ではない炎上』では、以下2つの叙述トリックによって、読者は混乱させられました。

  1. サクラの正体を隠す一人称トリック
  2. 時系列が意図的にシャッフルされている

これらの仕掛けを理解すれば、「なるほど、こうやって騙されていたのか!」と納得できるはずです。

1.サクラの正体を隠す一人称トリック

大学生の「サクラ」と「夏実」は同一人物です。

序盤で登場する「サクラ」は、語り口がまるで第三者のように描かれています。そのため読者は「泰介とは無関係の人物」と思い込んでしまいます。

実際にはサクラは泰介の娘・夏実であり、彼女自身が「父の裏アカウント」を作っていました。

2.時系列が意図的にシャッフルされている

『俺ではない炎上』では、10年前の出来事と現在の事件が巧妙に絡み合って描かれています

時系列の混乱ポイント:

  • 10年前:夏実のロリコン事件
  • 現在:SNS炎上と泰介の逃亡

小説内では、「過去」と「現在」の時系列を織り交ぜて、物語が進みます。

しかし、読者には同じ時系列で進んでいるかのような文章構成になっているため、読み終えた後に混乱が生じました。

ユク

僕はオーディブルで聴きながら頭の中が「????」となりました。笑

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『俺ではない炎上』犯人の動機を徹底考察

俺ではない炎上 犯行動機

『俺ではない炎上』を読んで、多くの読者が疑問に思うのが「なぜ江波戸琢哉(えばたん)は、そこまで泰介を憎んでいたのか?」という点です。

確かに10年前の出来事はひどいものでしたが、それが殺人を犯してまで復讐する理由になるのでしょうか?

ここでは、江波戸の犯行の背景や心理、そして物語内で浮かび上がる矛盾点を整理しながら、なぜ泰介が巻き込まれることになったのかを徹底考察していきます。

犯人の動機

江波戸琢哉(えばたん)が泰介を標的にしたのは、10年前の出来事に端を発する深い恨みが背景にあります。

江波戸(えばたん)は、おそらく夏実のことが、好きだったのでしょう。

小学生だった夏実が巻き込まれた「ロリコン事件」の真相を知った江波戸は、泰介が夏実を暗い倉庫に閉じ込めたことを知り、泰介に対して「恋している女の子を虐待した大人」という強い憎悪を抱くようになります。

さらに、江波戸自身は建築士の夢を諦め、不動産会社での平凡な生活を余儀なくされていました。その一方で、泰介は会社で順調に出世し、社会的にも成功しているように見えたことから、嫉妬心と復讐心が複雑に絡み合い、歪んだ思いを生むことになります。

江波戸(犯人)の犯行動機

江波戸(犯人)の犯行動機は、「嫉妬」と「逆恨み」です。

江波戸は、子どもに虐待するような大人(泰介)が社会的に成功していることに対する「嫉妬」と、「自分が受けた不公平」を対比させ、楽をして悪いことで簡単にお金を稼いでいる3人の女子大生への「逆恨み」から事件を起こしました。

矛盾、無理がある部分

『俺ではない炎上』は巧妙なミステリー作品である一方で、冷静に読み返してみると「ちょっと無理があるのでは?」と感じる部分もいくつか存在します。

矛盾や無理な設定は、物語を面白くするための「フィクションならでは」の部分とも言えますが、読者によっては違和感を覚えるポイントでもあります。

主な矛盾点を整理してみました。

【矛盾1】江波戸琢哉の犯行動機

江波戸琢哉の犯行動機には、いくつかの疑問があります。

  • 「嫉妬」や「逆恨み」で見知らぬ人を3人も殺すのか?
  • 10年前に聞いた合鍵の場所を正確に覚えているか?
  • その間、泰介一家が引っ越しや鍵の交換をしていない保証はあるか?

【矛盾2】SNSアカウント乗っ取りの技術的問題

江波戸が泰介名義のアカウントを使って投稿を続けていたという設定にも、技術的な疑問があります。

  • 夏実が作ったアカウントの情報を、どうやって江波戸が入手したか?
  • パスワードやアカウント情報の管理はどうしていたか?
  • 泰介本人が気づかないほど巧妙に投稿を続けられるか?

現実のSNSでは、普段と違う端末からのログインには警告メールが届くことも多く、長期間にわたって気づかれずに乗っ取りを続けるのは困難です。

【矛盾3】泰介の逃亡能力への疑問

50代の営業部長である泰介が、警察の追跡を振り切って長期間逃亡を続けるという展開も、現実味に欠ける部分があります。

  • ジョギングが趣味とはいえ、プロの追跡から逃げ切れるか?
  • 現代の監視カメラや携帯電話の位置情報から完全に逃れられるか?
  • 逃亡資金や隠れ場所の確保は現実的に可能か?

【矛盾4】証拠隠滅の不自然さ

江波戸が3人もの女子大生を殺害し、証拠を各所に配置するという犯行も、計画としては穴だらけです。

  • なぜ泰介の家の倉庫に死体を隠す必要があったか?
  • 公園のトイレに遺体を放置することのリスクを考慮していたか?
  • 廃牧場の死体が発見されるまでの時間的余裕は計算していたか?

【矛盾5】夏実の行動の一貫性

「サクラ」として行動する夏実の言動にも、いくつか不自然な点があります。

  • なぜ最初から父親に事実を話さなかったか?
  • 住吉初羽馬を巻き込む必要性があったか?
  • 真犯人を知っているなら、もっと直接的な解決方法があったのでは?

【作品として見た場合の評価】

これらの矛盾や無理な設定は、確かに現実的ではありません。

完璧にリアルなミステリーを求める読者には物足りないかもしれませんが、叙述トリックとSNS炎上という現代的なテーマを組み合わせた意欲作として評価する声も多いのが実情です。

ユク

重要なのは、これらの矛盾を含めて作品を楽しめるかどうか、ということかもしれませんね。

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『俺ではない炎上』は面白くない?徹底レビュー

俺ではない炎上 感想レビュー

僕は『俺ではない炎上』を冊子ではなく、オーディブルで聴きました。

ユク

『俺ではない炎上』は、個人的には面白かったです!

最後まで引き込まれる文章で、あきることなく最後まで楽しめましたよ。

SNSの闇・子どもでも簡単にネットで見知らぬ人と会えてしまう危険性・上司と部下の気持ちの行き違い・夫婦間の理解度の違いなど、現代社会の問題がふんだんに組み込まれている点も共感できる部分が多くあります。

泰介はいったいどうなるのだろう?と息飲む展開に、ドキドキハラハラしました。

ただし、この作品はただのミステリー小説ではなく、叙述トリックを含むため、物語の終盤に「サクラ」と「夏実」が同一人物だと明かされた時は、いったいどこから、どうなっていたの?と頭の中が「????」な状態になります。

必ず、もう一度読み返したくなることは必至の作品です。

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『俺ではない炎上』小説・映画情報

小説情報

項目詳細情報
タイトル俺ではない炎上
著者浅倉秋成(あさくら あきなり)
出版社双葉社
発売日2022年5月
ページ数329ページ
ジャンルミステリー・サスペンス
現代小説
あらすじSNSで突然「女子大生殺害犯」とされた会社員・山縣泰介の逃亡を描く炎上ミステリー
主なテーマ・SNS炎上問題
・デジタル時代の冤罪
・家族の絆
・現代社会の人間関係
特徴・叙述トリックを駆使
・時系列の錯綜
・現代的な社会問題を題材
オーディオブックAudible(オーディブル)で配信中
関連作品『六人の嘘つきな大学生』(同作者)

映画情報

『俺ではない炎上』は、2025年9月26日(金)に映画化されました。

項目詳細情報
公開日2025年9月26日(金)全国公開
原作浅倉秋成『俺ではない炎上』(双葉社)
監督山田篤宏
脚本林民夫
ジャンルサスペンス・ミステリー

映画キャスト

役名キャストプロフィール
山縣泰介
(主人公・50代会社員)
阿部寛1964年生まれ。『TRICK』シリーズ、『結婚できない男』、『テルマエ・ロマエ』など幅広いジャンルで活躍。コメディからシリアスまで演じ分ける実力派俳優。
大学生サクラ
(泰介の娘・大学生)
芦田愛菜サクラとしても活動する重要な役どころ。叙述トリックの鍵を握るキャラクター。
住吉初羽馬
(大学生・事件の発端)
藤原大祐リツイートから炎上を引き起こした責任感に悩む大学生役。
山縣芙由子
(泰介の妻)
夏川結衣夫との距離感がある妻役。家族関係の微妙さを表現する重要な役。
青江
(ショールームスタッフ)
長尾謙杜泰介を理解してくれる唯一の人物。物語の重要な転換点となる役。

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『俺ではない炎上』は意味不明?まとめ

『俺ではない炎上』の意味不明な部分や、犯人の動機について解説しました。

ポイントをまとめると以下の通りです。

  • 叙述トリックによって「サクラ=夏実」の正体が終盤まで隠されている
  • 10年前の事件と現在の炎上事件が絡み合い、時系列が意図的にシャッフルされている
  • 真犯人・江波戸琢哉の動機は、恨み・嫉妬・歪んだ正義感が複雑に絡み合った復讐劇
  • 現実的にはやや無理のある設定や矛盾もあるが、エンタメ作品として楽しめる

読者は一度読んだだけでは理解しきれないかもしれませんが、時系列や人物関係を整理すれば、物語の全体像がはっきりと見えてきます。

個人的には、とても楽しめた作品でした。

ユク

まだ、『俺ではない炎上』を読んでいない人は、ぜひオーディブルで聴いてみてください。

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