地雷グリコのあらすじって、どんな感じなんだろう?

読んでみたけど、内容が難しくてちゃんと理解できなかったな

そんな疑問や悩みをお持ちではありませんか?

1回読んだだけでは、小説内のゲーム内容や伏線回収が難しくて、理解しづらい部分もありましたよね。

そのため、この記事では『地雷グリコ』のあらすじ・伏線回収をネタバレ考察します。

あらすじを詳しく紹介し、登場人物の相関図や、「伏線部分」と「回収部分」を分かりやすくまとめているので、より深く『地雷グリコ』の内容を理解できます。

『地雷グリコ』のあらすじを知りたい人や、読んでみて、あらすじや伏線回収を分かりづらく感じた人は、スッキリと理解できるので参考にされてください。

ユク

そのほかにも、「映像化」や「続編」「漫画版」はあるのか?等の疑問にも答えています。

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内容にネタバレを含みます。

内容を知りたくない人は読まないでください。

『地雷グリコ』登場人物と相関図

『地雷グリコ』の登場人物と相関図を分かりやすく紹介します。

登場人物 全員紹介

名前学校・年齢関係性見た目/性格
射守矢 真兎
(いもりや まと)
頬白高校 一年
(ほおじろ こうこう)
主役亜麻色のロングヘア
短いプリーツスカート
ぶかぶかのカーディガン
鉱田(こうだ)ちゃん頬白高校 一年射守矢の親友ショートヘア
椚 迅人
(くぬぎ はやと)
頬白高校 三年生徒会メンバースクエア眼鏡が似合う男子
江角 進一
(えすみ しんいち)
頬白高校 三年生徒会メンバー背が高く垢抜けた感じ
塗辺(ぬりべ)頬白高校 一年頬白祭実行委員寝ぐせのような無造作ヘア
かるた部女子部員10名頬白高校 一年~三年かるた部
籏野(はたの)不明<かるたカフェ>マスターきっちりセットした髪
口周りには髭
真鍮っぽい眼鏡
佐分利 錵子
(さぶり にえこ)
頬白高校 三年生徒会長黒いベリーショートの髪にブルーのメッシュが入っている
切れ長の目にピアス
雨季田 絵空
(うきた えそら)
星越高校 一年
(せいえつこうこう)
射守矢 真兎と鉱田ちゃんの中学の同級生
生徒会役員
小柄
長さをそろえた漆黒の長髪
濃く端麗な眉
新妻 晴夫
(にいずま はるお)
星越高校 三年生徒会長カチューシャでまとめた茶髪
関西弁
巣藤
(すどう)
星越高校 二年生徒会役員韓流アイドルみたいに髪をセットしている
ゲーマー
桶川
(おけがわ)
星越高校 二年生徒会役員くせっ毛
聴覚が異常によい

相関図

地雷グリコ 相関図

基本情報

タイトル地雷グリコ
著者青崎 有吾 (あおさき ゆうご)
ページ数352ページ
発売日2023年11月27日
受賞歴第171回直木賞候補
第37回山本周五郎賞
第77回日本推理作家協会賞(長編および連作短編集部門)
第24回本格ミステリ大賞(小説部門)
第7回飯田賞
2023年SRの会ミステリーベスト10【国内部門】第1位
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<『地雷グリコ』ネタバレ考察>あらすじ・伏線回収を解説

『地雷グリコ』:目次
  1. 地雷グリコ
  2. 坊主衰弱
  3. 自由律ジャンケン
  4. だるまさんがかぞえた
  5. フォールーム・ポーカー
  6. エピローグ

地雷グリコ

地雷グリコ あらすじ

登場人物

登場人物
  • 射守矢 真兎
  • 鉱田ちゃん
  • 椚 迅人
  • 江角
  • 塗辺

あらすじ

都立頬白高校では毎年、頬白祭(創立記念の文化祭)が行われている。

頬白祭では、各クラスが出店などの模擬店を出すのが恒例。

条件のよい場所で出店したい各クラス。

特に、人気なのは学校の屋上だ。

1番人気の「学校屋上使用権」を獲得するために、トーナメント方式の試合が行われる。

その名も「愚煙(ぐえん)試合

その愚煙試合決勝戦当日

生徒会メンバーの「椚(くぬぎ)」と対決する射守矢真兎(いもりやまと)は遅れてやってきた。

椚「6分遅刻だ

射守矢「どもども、射守矢です。1年4組、射守矢真兎

冷静沈着系男子とちゃらんぽらん系女子の対決。審判は頬白祭実行委員の塗辺が務める。

塗辺は、外で行うゲームだと言う。椚は「何をやる気だ」と眉をひそめる。

対戦するゲームは塗辺考案の「地雷グリコ」というゲーム。

地雷グリコ:ルール要約
  • やり方は、じゃんけんのグリコと同じ
  • グリコじゃんけんをして、先に階段を上がりきった方が勝ち
  • 階段は全部で46段
  • 1人3つずつ地雷を設置し、踏んだら10段下がる

塗辺が説明を終えた後に、射守矢が「この階段って、全部で何段?」と聞いた。塗辺は「46段です。最初にも言いましたが」と答える。

鉱田ちゃんは、最初からこんな調子で大丈夫だろうか、と不安な気持ちになった。

なんとも頼りない射守矢に、頬白祭の屋上使用権がかかっている。

愚煙試合決勝戦が始まった。

試合序盤、椚の見事な先読みにより、椚は15段目、射守矢はスタート地点に戻されていた。

さらに、椚の巧妙な地雷設置によって、射守矢が今後も地雷を踏む可能性が高い状況を作り出され、圧倒的に射守矢が不利な状況に立たされる。

試合は射守矢不利のまま進み、「射守矢27段目」「椚39段目その差12段にまでなっていた。

突然、射守矢が言う。

42段目と45段目に仕掛けてあります。

42と45は39段の椚がグー・チョキ・パー、どれで勝っても踏む段数

そして、「次のターンで一発逆転する」と言う。

ただ椚は42と45段目に地雷が仕掛けてあることは、「予想通り」だと言う。理由は、射守矢が試合開始前に「この階段って、全部で何段?」と聞いたから。

全部で何段?と聞くということは、最後の方に地雷を仕掛けるためということ。そのため、最後の方に地雷を仕掛けていることを椚は予想していた。

再び、ジャンケン。

射守矢→チョキ  椚→グー

現在39段目にいる椚は言う。「42段目には地雷はない。そうだろ、射守矢?

椚の予想

射守矢が「42と45段目に地雷がある」と宣言したため、椚は勝って3段進むか、6段進むかの選択を迫られた。

どちらかを選ぶのならば、被害の少ない6段進んで45段目に進む方がよい。

射守矢としては42段目を踏んでもらう方がいいはず。なのに、地雷がある場所をわざわざ宣言した。

その理由は、「本当は42段目に地雷はなく、椚を45段目に誘導するため」と予想。

上記の予想の元、椚は42段目に進めるグーを出した。さらに巧みな話術で射守矢がチョキを出すように誘導した。

射守矢真兎はすべて、椚の手中で踊らされていたのだ。

椚は42段目へ移動した。

「ボオン!」

椚の予想は外れた。驚く椚。

射守矢は椚の性格を読み、42と45段目に地雷があるという「情報」を与え、椚に42段目を踏ませたのだ。

ただ10段下がっても32段目になる。射守矢より5段上。椚の有利に変わりない

椚は10段下がり、32段目を踏む。

「ボオン!」

塗辺が告げる。「椚先輩<被弾>です。もう10段下がっていただきます

椚が階段を下がりながら言う。

27段(射守矢)と22段(椚)。まだ5段差だ。1ターンでも逆転できる。俺なら簡単に….

仕掛けた地雷は全部で3つ。

射守矢が仕掛けたのは42段目、32段目、そして….。

連鎖爆破はまだ終わっていない。

椚は22段目を踏んだ。

「ボオン!」

椚12段目。射守矢27段目。その差15段。

勝負あり。

射守矢が言う。

「先輩、当日はカレー店<ガラムマサラ>にお越しくださいね」

伏線回収を考察

伏線回収①

伏線部分

椚の発言の一部が伏線になっています。

椚の発言

  • 射守矢が愚煙試合に遅れてきた時「六分遅刻だ」と言った。
  • そして、審判の塗辺には「早く始めろ」と急かす。
  • 塗辺に愚煙試合は「外に出て行う」と言われた時には、眉をひそめた。

回収部分

射守矢は、上記の椚の言動を観察し、椚の性格は「せっかちで、無駄な行動が嫌いで、常に正確さを追い求める徹底した合理主義者」と分析。

椚の性格上、論理的にそうだとしか結論付けられない問題をぶつければ、はめられると考えた。

その性格を利用し「42と45段目に地雷がある」と嘘をつき、見事に椚に42段目を踏ませた。

伏線回収②

伏線部分

ゲーム開始前の射守矢と塗辺とのやり取り。

  • 射守矢「この階段って、全部で何段?」
  • 塗辺「46段です。最初にも言いましたが」

 この会話が、地雷グリコの勝負を決める伏線になっています。

回収部分

「この階段って、全部で何段?」

この発言も椚の性格を利用するために、発せられています。

椚は射守矢の”連鎖爆破”という戦法にはまり負けました。

頭の良い椚が、”連鎖爆破”という単純な戦法に、なぜ気づかなかったのか?

事前のルール説明で階段の段数を聞いていたはずなのに、ゲーム開始前に射守矢は「この階段って、全部で何段?」と塗辺に質問。

この質問を聞いた後の椚の心の流れ
  1. わざわざ段数を確認したということは、「射守矢は階段後半に地雷を仕掛けるはず」と椚は判断した。
  2. 椚が階段後半に地雷を仕掛けてしまうと、射守矢と地雷の場所が被る可能性が高い。
  3. そうなると、選びなおしになってしまい「無駄」が発生する。
  4. 「無駄」が嫌いな椚は階段前半に地雷を仕掛けた。

階段前半に意識がいってしまった椚は、前半に仕掛けても「無駄」な”連鎖爆破”という発想に気づかなかった。

椚の性格を完全に把握した上での「この階段って、全部で何段?」という発言。

ゲーム前のこの一言が、すでに地雷グリコの勝負を決めていた。

坊主衰弱

坊主衰弱 あらすじ

登場人物

登場人物
  • 射守矢 真兎
  • 鉱田ちゃん
  • 椚 迅人
  • かるた部女子部員10名
  • 籏野(かるたカフェ マスター)

あらすじ

生徒会メンバーの椚は、かるた部の女子部員10名を引き連れて、<かるたカフェHATANO>という喫茶店に向かっていた。

理由は、かるた部の憩いの場になっていた<かるたカフェ>のマスターである籏野(はたの)とちょっとしたことで口論となり、出禁となってしまったため、出禁を解いてもらうために、あやまりに行くのだという。

その行き道で、射守矢 真兎と鉱田ちゃんと偶然出会い、一緒にカフェに行くことに。

椚と、かるた部部員たちは、必死にあやまるがマスターは出禁を解こうとしない

そこで射守矢が「私と競技かるたで戦い、私が勝てば出禁を解いてくれませんか?」と提案。

その提案にマスターは「坊主衰弱」というゲームで勝負しようと言った。

坊主衰弱とは、百人一首の絵札を使った神経衰弱。

坊主衰弱:ルール要約
  • 「坊主衰弱」は、百人一首の絵札を使った神経衰弱
  • 絵札を裏面にして並べ、交互に2枚ずつめくる。ペアがそろえば自分の手札にでき、ボーナスでさらに2枚めくれる(神経衰弱と同じルール
  • すべての札がなくなるまで繰り返し、最終的に持ち札の多い方が勝ち
坊主衰弱:特殊ルール

百人一首の絵札には、和歌とともに「詠んだ人の絵」と「名前」も描かれている。

描かれた人の見た目は主に<男・姫・坊主>の3種類。

  • 男同士のペア特殊効果なし。自分の手札にできるだけ。
  • 姫同士のペア→自分の手札にできる上に、捨て場にある札をすべて自分のものにできる
  • 坊主をめくってしまった場合→たとえ1枚でも坊主を引いてしまうと、持っている手札がすべて捨て場行きになり、自分のターンも終わる。

以上が、通常の神経衰弱に追加された「特殊ルール」になります。

すべての札がなくなるまで繰り返し、最終的に手札の多い方が勝ち。

射守矢 真兎は「手札10枚につき1人ずつ出禁を解いてもらう」というルールを追加してもらう。

かるた部出禁解除をかけた勝負が始まった。

その勝負の途中、射守矢から鉱田ちゃんに「お願いLINE」が来た。

射守矢のお願いLINEの内容

①椚先輩が戻ってきたら、私(射守矢)の2つ左のカウンター席に座ってほしい。そして、私鼻の頭をかいたら瓶コーラを注文してほしい。

②勝負中に私がどんな行動を取っても、驚いたり、動揺したり、声に出したりしないように。

すると突然、椚が足早に店を出て行った。鉱田ちゃんが椚にLINEすると、椚も射守矢に頼み事をされたらしい。

そして、今行われている「坊主衰弱」はイカサマだと言う。

百人一首の絵札にマスターにしか分からない印がつけてあり、マスターには絵札の内容がすべてわかっているらしい。

籏野のイカサマの内容

絵札の側面にマーカーで「点」をつけていた。

  • 男-点なし
  • 姫-点1つ
  • 坊主-点2つ

絵札の側面は籏野に向けられて、置いているので、射守矢には見えないようになっている。

このままだと射守矢は負けてしまう。

ゲームは順調に進み、1/3ほど伏せ札が減っていた。

戦況は、籏野が坊主を何度も引き、射守矢より手札が少なかった。

籏野は伏せ札の内容を知っているので、もちろん、わざとこの状況を作り出している。

籏野はこのカフェを競技かるたの選手や作家、歴史家など著名人の来るかるたの聖地にしたいという夢があった。

その夢に遊びでかるたをやっている近所の女子高生はじゃまな存在。

そのため、頬白高校かるた部の出禁を解かなかった。

そして、射守矢が坊主をめくり、手札40枚がすべて捨て場にいった。

「そろそろ、盛り返してもいい頃だろう」と籏野が考えていると、椚が戻ってきて射守矢の右隣に座った。

鉱田ちゃんもいつの間にか、射守矢の2つ左隣に座っていた。

試合は進み、射守矢の手札は8枚、籏野の手札は82枚、捨て場には4枚、伏せてある札は残り6枚。

籏野から見えている6枚の札は<姫3枚・男2枚・坊主1枚

伏せ札の場所がすべてわかっている籏野は、勝利を確信していた。まずは男ペアをそろえ、次に姫ペアをそろえれば試合終了。籏野の勝ちだ。

その時、射守矢の2つとなりに座る鉱田ちゃんが瓶コーラを注文した。

5秒とかからず、準備し鉱田ちゃんへと瓶コーラを差し出した。

そこで籏野は気づいた。

伏せ札の並びが入れ替わっている。

入れ替わったところで、印がついているので札の位置は把握できる。

籏野は男の札をめくった。

しかし、表れたのは「坊主」

「はああ⁈」

籏野は挽きつぶされた珈琲豆のように目鼻を崩壊させた。

射守矢は残りのカードを引き、100枚すべての札を手に入れた。

「はい、これでゲーム終了。100対0で—–」

「私の勝ち」ねっとり籏野に笑いかけた。

伏線回収を考察

伏線回収①

伏線部分

競技かるた未経験の射守矢が、経験者のマスターに「競技かるたで勝負しよう」と言った。

回収部分

射守矢はなぜ経験のない競技かるたで勝負しようと言ったのか?

射守矢には籏野が競技かるたの勝負に乗らないことが分かっていた

なぜなら籏野は、普段競技かるたをやっていないことを見抜いていたから。

頬白高校のかるた部は全員、爪を短く切っていた。(相手に怪我をさせないため)

しかし籏野の爪は伸びていた。

かるた部の前で競技かるたの勝負をしてしまうと、実力不足なのがバレてしまう。そのため、競技かるたの勝負に乗らないことが分かっていた。

伏線回収②

伏線部分

射守矢 真兎から鉱田ちゃんへのお願いLINE。(①椚先輩が戻ってきたら、私(射守矢)の2つ左のカウンター席に座ってほしい。そして、私鼻の頭をかいたら瓶コーラを注文してほしい。②勝負中に私がどんな行動を取っても、驚いたり、動揺したり、声に出したりしないように。)

そして、椚も途中で「忘れ物をした」と言って、カフェを出ていった。

回収部分

椚がカフェから突然、出て行った理由は、射守矢からLINEでお願いがきたため。

射守矢からのLINEの内容

今すぐ、ゲームに使われている同じ百人一首の購入と、札と似た色のマーカーを買ってきてほしい

同種の百人一首を購入し戻ってきた椚は籏野にバレないように、その百人一首を射守矢に渡すと、籏野から見えない場所で、射守矢は絵札をより分け始めた。

伏せ札が残り6枚になった時点で、射守矢の膝にも、先ほどより分けた6枚の絵札が残っていた。

籏野が絵札を整えている間に、射守矢は絵札の側面にマーカーで点をうった。

姫の絵札3枚に点を1つずつ。男の絵札1枚に点2つ。

そして、鉱田ちゃんが瓶コーラを注文し、籏野が準備している5秒の間に、カウンター上に置かれている絵札をすべて払いのけ、自分の膝の上に置いていた絵札を素早く並べた。

払いのけた絵札は椚が紙袋に隠した。

鉱田ちゃんに瓶コーラを注文してもらった理由

なぜ「瓶コーラ」だったのか?

射守矢は「坊主衰弱」を始める前に、瓶コーラを頼んでいた。

その時、籏野はカウンター下にかがんだ。ということは、そこに冷蔵庫があって瓶コーラが入っている。

そのことが分かっている射守矢は、籏野をかがませるために、鉱田ちゃんに瓶コーラを頼んでもらった。

籏野は絵札の位置が変わっていることに気づいたが、ちゃんと目印が見えていたので、指摘しなかった。

籏野のイカサマは店側と客側の心理的な壁を利用したものだが、射守矢はそれを逆手にとって店と客の立場を利用して隙を作ることでゲームに勝利することができた。

自由律ジャンケン

自由律ジャンケン あらすじ

登場人物

登場人物
  • 射守矢 真兎
  • 鉱田ちゃん
  • 椚 迅人
  • 佐分利 錵子(生徒会長)
  • 雨季田 絵空(射守矢と鉱田ちゃんの中学時代の同級生)

あらすじ

椚は生徒会室で、かるた部の射守矢 真兎のことを話してしまい、生徒会長の佐分利に射守矢の存在に気づかれてしまった。

佐分利は、学校で自由な髪型・服装がしたいがために、生徒会長になった人。すべてを自分の思うがままに動かせる才能を持っていた。

そんな佐分利に、射守矢は目をつけられた。

佐分利は射守矢に生徒会に入るように誘う。

もちろん射守矢は断るが、佐分利はゲームに負けたら生徒会に入るように言う。

そして、射守矢が勝てば、中学時代の同級生である雨季田絵空と対戦させてやるという交換条件を出した。

何があったかは分からないが、射守矢は雨季田に思うところがあるらしい。

勝負するゲーム名は「自由律ジャンケン

自由律ジャンケンのルール

グー・チョキ・パーに加えて、両者が自由に考えた「独自手」を含めた5種でジャンケンをする。

7回勝負で、先に4勝した人が勝ち。

独自手は「グー・チョキ・パー・相手の独自手」に勝つか負けるかを決めるのに加えて、自由な発想で特殊効果を設定できる。

独自手の内容は、お互い隠したままゲームをスタートする。

射守矢はゲームを始める前に、鉱田ちゃんにホットココアを買ってきてもらうように頼んだが、熱すぎて後で飲むことにした。

佐分利の独自手の名前は「蝸牛(スネイル)

形はこちら。

射守矢の独自手の名前は「銃」

形はこちら。

自由律ジャンケン第一戦目。

なんと射守矢は、先出し出した手は「銃」だった。

色々と考察し、佐分利が選んだ出し手は「銃」

結果は「あいこ」

続いて出した手は、佐分利-「銃」、射守矢-「グー」

結果は射守矢の勝ち。

この時、射守矢は第一戦目で針の穴を通すような「ある賭け」に勝っていた。一方、佐分利は射守矢から小さな情報をかすめ取ることに成功していた。

第二戦目、射守矢は「蝸牛」、佐分利は「チョキ」

結果は、佐分利の勝利。

第三戦目、射守矢が出したのは「チョキ」、そして、佐分利は一瞬遅れて「グー」を出した。

佐分利の後だし。だけど審判の椚は反則ではないという。

結果は、後だしだにもかかわらず、佐分利の勝利。

第四戦目、射守矢は「蝸牛」、佐分利は「銃」

結果は「あいこ」

再びジャンケン。

射守矢は、「パー」、佐分利は、また一瞬遅れて「チョキ」

結果は佐分利の勝利。またも反則はなし。

射守矢は、「蝸牛」の効果を把握した。

「蝸牛」効果:予想

「空手」扱いですべての手に負ける。

次のジャンケンにおいて、相手は後だしが可能になる。

一方、射守矢の独自手「銃」効果は、以下のように予想された。

「銃」効果:予想

「空手」扱いですべての手に負ける。

現在、佐分利3勝、射守矢1勝。

4戦終えて、お互いに出した手と、勝敗

ラウンド射守矢佐分利勝敗
第一戦
(先出し)
あいこ
グー射守矢勝利
第二戦蝸牛チョキ佐分利勝利
第三戦チョキグー
(後だし)
佐分利勝利
第四戦蝸牛あいこ
パーチョキ
(後だし)
佐分利勝利

実はこの時点で勝負は決まっていた。

第五戦、佐分利は「チョキ」、射守矢は「グー」

射守矢の勝利。

射守矢は、思い出したように、ぬるくなったホットココアを飲む。

第六戦目、佐分利は「パー」、射守矢は「銃」

結果は、射守矢の勝利。

皆、驚いた。

「銃」はすべての手に負けると思われていたから。

最終決戦、第七戦目。

射守矢はまさかの先出しの「銃」

第一戦目で「銃」は「グー」に負けることが分かっている。

なのに、先出しの「銃」

だが、そのまま「グー」を出すのは、危険だと佐分利は判断。

佐分利が出した手は——あいこ狙いの「銃」

結果は…..射守矢の勝利。

なぜ…?「銃」対「銃」はあいこのはず。

互いの効果が発表された。

佐分利の効果は、予想と同じだった。

「蝸牛」効果

「空手」扱いですべての手に負ける。

次のジャンケンにおいて、相手は後だしが可能になる。

一方、射守矢の効果は、予想とは違った。

「銃」効果

「グー・チョキ・パー」に勝ち、「蝸牛」に負ける。

では、なぜ第一戦目で「銃」が「グー」に負けたのか?第四戦目で「蝸牛」とあいこになったのはなぜ?

それに、その効果ならば「銃」同士は、あいこになるはず。

あいこにならなかった理由は、佐分利が出した銃が「空手」だったから。

独自手設定時、射守矢が出した銃は「左手

佐分利が出している銃は「右手

よって、佐分利の銃は、「空手」

射守矢は、右手にホットココアを持ち、左手で銃を出していた。

そのため、第七戦目は射守矢の勝利

すべて終えて、お互いに出した手と、勝敗

ラウンド射守矢佐分利勝敗
第一戦銃(右手)
(空手扱い)
銃(右手)
(空手扱い)
あいこ
グー銃(右手)
(空手扱い)
射守矢勝利
第二戦蝸牛チョキ佐分利勝利
第三戦チョキグー
(後だし)
佐分利勝利
第四戦蝸牛銃(右手)
(空手扱い)
あいこ
パーチョキ
(後だし)
佐分利勝利
第五戦グーチョキ射守矢勝利
第六戦銃(左手)パー射守矢勝利
第七戦銃(左手)銃(右手)射守矢勝利

勝負に勝った射守矢 真兎は言う。

雨季田 絵空とやれるんでしょ

佐分利は、場所を変え雨季田絵空の通う星越高校には、「ユニークな伝統」について話し始めた。

佐分利は、カジノで使うようなオレオくらいのサイズのチップを3枚出した。

星越高校の新入生に配られる「Sチップ」というものらしい。

20年ほど前に頬白高校生徒会長が星越高校から手に入れたもので、に代々、受け継がれているとのこと。

Sチップについて
  • 星越高校の新入生全員に配られるチップで、一枚あたり十万円の価値があり、学校で使用される。
  • 生徒は三年間これを保持し、卒業時に十枚全てを持っていれば、百万円分のボーナスを受け取れる。
  • 十枚未満の場合、不足分を学校に返却する義務があり、十枚以上の場合は余分な分を換金できる。

そして、その「Sチップ」を奪いあう、「実践向上(キャリアアップ)」というものがあるという。

実践向上(キャリアアップ)とは
  • Sチップを使った賭博ゲーム「実践向上」が行われており、生徒たちはチップを賭けて競い合う。
  • 学校内での賭博とされており、法的な問題があるかどうかは微妙な状況である。
  • Sチップの元手は寄付金や学校からの回収金であり、年によって生徒間での差が生じる。

雨季田絵空は今、星越高校の生徒会役員をしているという。

そして、佐分利が雨季田絵空とのSチップを賭けた試合をお膳立てすると言う。

射守矢は絵空と対戦する前に、頬白高校にある3枚のSチップを300枚に増やしたいと言った。

射守矢がどうしても、絵空と対戦したい理由とは何なのか。鉱田ちゃんも知らない。射守矢に聞いても教えてくれなかった。

ただ、謝らせたいことがあるのだと言う。

伏線回収を考察

伏線回収①

伏線部分

ゲーム前に、射守矢が鉱田ちゃんにホットココアを買ってきて、と頼んだ。そして、缶がまだ熱いので、後から飲むことにした。

回収部分

「銃」の本当の形は、左手で出すこと。第六戦目でぬるくなったホットココアで右手をふさぎ、自然な形で左手の「銃」を出した。

伏線回収②

伏線部分

「事前に決めた手の形と指一本でも違えば、空手ですか?」と確認した。ルール説明で出された条件「グー・チョキ・パーと同じく片手で出すこと」と言われた時に射守矢は、何かを味わうように唇をなめた。

独自手の「銃」の形を公開する時に、ポテチを食べながらついでのように出した。

回収部分

指一本でも違えば、空手ということは「腕一本」違えば、当然、空手となる。片手と聞いた時から右手・左手のトリックを思いついていた。

そして、ポテチを食べながら「銃」を出すことで、佐分利に左手で出していることを悟られないようにした。

伏線回収③

伏線部分

第一戦目、まずはお互いに「銃(右手)」を出して、あいこ。続いて出した手は、佐分利-「銃(右手)」、射守矢-「グー」結果は射守矢の勝ち。

回収部分

第一戦目、お互い「銃」を出してあいこになった後、射守矢が出した「グー」は賭けだった。

佐分利が出した「銃」に、右手で出した射守矢の「グー」がちゃんと負けるかどうか。

審判の椚が「右手の<グー>をちゃんと空手扱いにしてくれるのか」を見極めるための「グー」

結果は、グーの勝ち。

椚は、右手で出した「銃」を空手と判断した。

ここで空手扱いにならなければ、椚は、右手・左手のトリックに気づいていないことになる。

さらに射守矢は一戦目、「銃」同士であいこになった後、2回目のジャンケンで佐分利が「銃」を出すことも見抜いていた。

理由は佐分利の性格が負けず嫌いだから。最初のジャンケンで「蝸牛」の情報を取られたので、負けず嫌いな佐分利は銃を出して、情報を取り返しにくることを予想していた。

伏線回収④

伏線部分

第四戦目、射守矢は「蝸牛」、佐分利は「銃(右手)」結果は「あいこ」

回収部分

第四戦目、射守矢は「蝸牛」、佐分利は「銃(右手)」

結果が「あいこ」になった時点で勝負は決まっていた。

なぜなら「蝸牛」は全てに負ける<空手>だと確定したから。

「銃」の本当の効果は「グー・チョキ・パーに勝ち、蝸牛に負ける」

相手が出した手が「右手の銃(空手扱い)」ならば、「蝸牛」を出しても「蝸牛」の勝ちになる。そのため、「左手で出した銃」は「右手の銃(空手扱い)」にも勝てるため、すべての手に勝つことができる。

実際の「銃」の効果は、「グー・チョキ・パーに勝ち、蝸牛に負ける」だが、佐分利は銃は「グー・チョキ・パー」全てに負けると勘違いしている。

「蝸牛」の効果は全ての手に空手(負け)になるし、相手は次のジャンケンで後だしができるので、佐分利自ら出すことはない。

そのため、銃の「右手・左手」のトリックを見破られない限り、左手で銃を出せば必ず射守矢が勝つ。

「蝸牛」は全てに負ける<空手>だと分かった時点で、射守矢の勝利は確定していた。

だるまさんがかぞえた

だるまさんがかぞえた あらすじ

登場人物

登場人物
  • 射守矢 真兎
  • 鉱田ちゃん
  • 椚 迅人
  • 佐分利 錵子
  • 雨季田 絵空(射守矢と鉱田ちゃんの中学時代の同級生)
  • 新妻(星越高校 生徒会長)
  • 巣藤(星越高校 生徒会)
  • 桶川(星越高校 生徒会)

あらすじ

雨季田絵空と対戦する前に、射守矢真兎はSチップを3枚から300枚に増やすことが目標。

300枚に増やすために、まずは星越高校生徒会の巣藤と対戦することになった。

星越高校にとっては、頬白高校に渡ってしまったSチップを回収するための回収試合。

対戦場所は「赤鐘公園」というサッカーコートがまるごと入りそうな大きい公園。

午前11時20分ごろに到着しした。

公園の回りには、2mくらいの生垣が取り囲んでいた。

星越高校からは生徒会長の新妻と、巣藤、桶川という男子3人が来ていた。

その中で射守矢と対戦するのは、巣藤。

巣藤はずっとスマホでゲームをしている。

射守矢は巣藤のスマホを覗き込んで「それ<ブレス・マギア>?」と尋ねる。

その後、射守矢はスマホでブレス・マギアの公式サイトを見ていた。

本日正午より限定イベント」「ジュール出現率2倍」などが表示されていた。

射守矢が「ゲーム、早くやりましょうよ」と言う。

巣藤が提案したゲームは「だるまさんがかぞえた

だるまさんがかぞえたルール
  • 基本的なルールはだるまさんが転んだと同じ
  • オニ→「標的(マーカー)」、子→「暗殺者(キラー)」と呼ぶ
  • 「標的(マーカー)」が掛け声を出して、振り向くまでが1セットで、全5セット
  • 掛け声は、「だるまさんがかぞえた」の10文字数とは限らない
  • 「標的(マーカー)」は掛け声の文字数を、「暗殺者(キラー)」は歩く歩数を、各セット前に入札する
  • 「標的(マーカー)」が入札した文字数>「暗殺者(キラー)」が入札した歩数、ならば「暗殺者(キラー)」のセーフ
  • 「標的(マーカー)」が入札した文字数<「暗殺者(キラー)」が入札した歩数、ならば「標的(マーカー)」の勝ち
  • 5セット終了までに「暗殺者(キラー)」が「標的(マーカー)」をタッチできなければ、「標的(マーカー)」の勝ち
  • 5セット終了までに「暗殺者(キラー)」が「標的(マーカー)」をタッチできれば、「暗殺者(キラー)」の勝ち
  • 「標的(マーカー)」は必ず、5セット終了までに合計50文字入札する必要がある
  • 「標的(マーカー)」から「暗殺者(キラー)」までの距離は40歩ほど
  • 「標的(マーカー)」と「暗殺者(キラー)」が同じ数を入札したら、掛け金が10倍になる

さらに射守矢は、以下のルールを足した。

「標的(マーカー)」は樫の木から動かない。ゲーム中は、全員スマホ禁止。「標的(マーカー)」と「暗殺者(キラー)」の入札数が同じならピタリ賞で、掛け金10倍。

全体的に、「暗殺者(キラー)」が不利なルールだが、射守矢は自ら「暗殺者(キラー)」を選んだ。

現在、午前11時40分。

巣藤はほっとしていた。この時間なら昼前にゲームを終え、正午からの「ブレス・マギア限定イベント」に間に合う。

椚が宣言する。

第一セット、開始

直後、巣藤は無言で振り向いた。

「標的(マーカー)」の入札数上限は50。しかし下限は決まっていない。

つまり、ルール上、「0文字」で入札することが可能。

きょとんと立ち尽くす射守矢。

これで射守矢が「1」以上の数字を入札していれば、巣藤の勝ち。

お互いの入札が開示される。

巣藤は「0」、射守矢も「0」

巣藤が「…え?」と声をあげる。

射守矢も「0文字」で入札していたのだ。

入札数が同数。掛け金が10倍に上がった。

ここからは、Sチップ30枚(300万円)を賭けることに。

再び、セット開始前にお互いに入札した。

実は、桶川の聴覚はずば抜けている。桶川はマーカーの書く音を聴き取り、射守矢が2画の文字で入札したことを耳で確認した。

そして、巣藤と桶川にしか分からないサインで、巣藤に2文字の入札数だと伝えた。

「1」も書き方によっては、2文字になる。射守矢の書いた数字は「1」以上。そのため、「0」を入札すれば勝てる。

「第二セット、開始」

またも巣藤は無言で振り向いた。

—-歩くだろ。

—-最低1歩は歩くはずだ。

—-歩くよな。

—-歩けよ。

射守矢はその場から動かない。入札の開示。

巣藤「0」、射守矢「0」

信じられない気持ちで巣藤は、射守矢の入札した文字を見た。

その数字は通常ではありえない文字で書かれていた。

信じられない。桶川の聴覚のよさを知っているのか?

掛け金がさらに10倍になり、射守矢の目標である、Sチップ300枚(3,000万円)になった。

動揺しながらも巣藤は言う「掛け金を吊り上げるために色々と仕込んできたみたいだが、勝たないと意味がないんだよ。

射守矢「ご心配なく、次で勝ちますから

「第三セット、開始」

私たちは、信じられないものを見た。

巣藤の入札数は「49」

もし射守矢が「40以上」の数字を入札していれば、負けてしまう。

巣藤にとって決死の賭け。

49を数え終え、巣藤は勢いよく振り向いた。

射守矢はどこにもいなかった。

「・・・・・・・・・・・・・?」

意味が分からず皆の方を見るが、スタート地点を見たままポカンと口を開けている。

巣藤は桶川に尋ねた。

い、射守矢は・・・・・、あいつはどこなんだよ!

桶川は震える指先で生垣の向こうを指した。

「公園の外周を歩いている」

巣藤の入札は「49」射守矢の入札は「10,000」

なんと射守矢は、まっすぐ樫の木に歩くのではなく「公園の外から回り込むルートを選んだ

ルールは、「標的(マーカー)」が「暗殺者(キラー)」を<視認>できれば、「標的(マーカー)」の勝ち。

公園の回りの生垣は2mあり、射守矢が足したルールにより、巣藤は1歩も動くことができない。

幹の陰からぬうっ、と伸びてきた射守矢の腕が、巣藤のトレーナーの裾に触れた。

ゲームに勝利した射守矢は、新妻に「雨季田絵空と対戦させろ」と言った。

新妻は雨季田に電話し、射守矢との対戦を依頼した。

伏線回収を考察

伏線回収①

伏線部分

ゲーム前、射守矢は、「ゲーム、早くやりましょうよ。」と急かした。

回収部分

ゲーム前、星越高校の誰と対戦するかは決まっていなかった。

射守矢が「ゲーム、早くやりましょうよ。」と急かした理由は、巣藤と対戦するため。

巣藤は「ブレス・マギア」のイベントが正午からあるため、急いていたことが分かっていた。

急いでいる巣藤を対戦相手とすることで、掛け金を10倍にするというルールをのんでもらいやすくなる。

巣藤は一刻も早くゲームを終わらせたい。そんな時に相手から「掛け金10倍」という面倒なルールを追加してきたら、揉めることで時間ロスをしたくないから、要求を呑んでもらいやすくなる。

そのため巣藤を対戦相手なるよう誘導。さらに巣藤が対戦相手になるメリットは、巣藤が急いているということは、フェアに見せて、一瞬でケリがつくハメゲーの可能性が高い。

その前提が分かって入れば、巣藤が0文字入札をすることも予想しやすい。

伏線回収②

伏線部分

赤鐘公園には、公園を取り囲む2mの生垣がある。

回収部分

射守矢はまっすぐ樫の木に向かうのではなく、公園の外周を回る道を選んだ。

ルールは「暗殺者(キラー)」を視認できれば、「標的(マーカー)」の勝ち。

生垣は2mあるので、巣藤は射守矢を視認できない。

伏線回収③

伏線部分

ゲーム前に、射守矢はいくつかのルールを追加した。そして自らゲームに不利な「暗殺者(キラー)」を志願した。

回収部分

射守矢が足したルールは以下の通り。

  • 標的(マーカー)」は樫の木から動かない。
  • ゲーム中は、全員スマホ禁止。
  • 「標的(マーカー)」と「暗殺者(キラー)」の入札数が同じならピタリ賞で、掛け金10倍。

このルールによって、巣藤は公園の外周を回ってきた射守矢を、どうあがいても見ることができなくなった。

射守矢が足したルールは公園の外周を回るルートを選ぶことを前提としていたから、このルールを追加した。

そして、本当ならゲームに不利な「暗殺者(キラー)」を選んだのだ。

フォールーム・ポーカー

フォールームポーカー あらすじ

登場人物

登場人物
  • 射守矢 真兎
  • 鉱田ちゃん
  • 椚 迅人
  • 佐分利 錵子
  • 雨季田 絵空(射守矢と鉱田ちゃんの中学時代の同級生)
  • 新妻(星越高校 生徒会長)
  • 塗辺

あらすじ

射守矢真兎と雨季田絵空の対戦のために、佐分利、椚、鉱田ちゃん、新妻は頬白高校に集合していた。

今回のゲームを取り仕切るのは、地雷グリコの発案者の塗辺。

射守矢のSチップは303枚、雨季田絵空のSチップは316枚。

総額6,190万円を賭けた対戦。

塗辺は準備に20分ほどかかると言い、皆のスマホを貸してくれと要求した。

準備が終わり、13時に「旧部室棟」に集合した。

旧部室棟には「クラブ(♣)の間」「ダイヤ(♦)の間」「ハート(♡)の間」「スペード(♠)の間」と4部屋に分けられており、各部屋、柄(スート)ごとに13枚ずつトランプが置かれていた。

ゲーム名「四部屋(フォールーム)ポーカー

四部屋(フォールーム)ポーカー:ルール
  • 一対一のポーカー、最大4回戦
  • 普通のポーカーは手札5枚で行うが、このゲームはお互いに手札3枚で行う
  • お互いにカード(0枚~3枚まで)を捨てた後、各部屋に捨てた枚数分のカードを取りに行く
  • プレイヤーは好きな部屋に入れ、自由にカードを選択できる。自らの推理と記憶を元に理想の役を完成させることが可能
  • 各部屋は、先ほど回収したみんなのスマホが設置されていて、不正行為がないか監視されている

射守矢と雨季田以外の人は、別部屋で塗辺のノートパソコンからリモート観戦することに。

ゲーム前に、射守矢が鉱田ちゃんに「私が危なくなったら走ってきて」と言った。

「では。<四部屋(フォールーム)ポーカー>1回戦、開始します」

2人に配布するカードが決まり、塗辺が各部屋に入り、カードを集めていく。

塗辺がカードを集めるのに、1部屋にかけた時間は、10秒程度。

やはり塗辺は、置かれているカードの位置を把握している。カードの並びには法則がある。

「配布」が完了。先攻の射守矢のカードは「♣4、♣9、♠7」

何もない「無役(ブタ)」だった。

2人とも3枚破棄することを宣言。

まずは各部屋の伏せられているカードの並びの法則を解く必要がある。

先攻の射守矢から「交換タイム」まずは「スペードの間」に入る必要があった。

その後、「クラブの間」「ハートの間」に入り、射守矢は伏せカードの置き方の法則を把握した。

ハートの間で射守矢は最強役{Q(クイーン)、K(キング)、A(エース)}のロイヤルストレートフラッシュを完成させようと賭けに出た。

現在、引いてるカードは「♡Q、♡K」

「♡A」が出れば、ロイヤルストレートフラッシュ。しかし3枚目に引いたカードは「♡4」

そろったカードは「♡4、♡Q、♡K」(Kハイのフラッシュ)。

ロイヤルストレートフラッシュは失敗。雨季田がストレートフラッシュ以上のカードをそろえれば雨季田の勝ちとなる。

続いて、雨季田の番。雨季田に配布された手札は「♦9、♡A、♠10」

まずは「クラブの間」に入室。次は「ハートの間」各部屋ではカードを引かなかった。最後に「スペードの間」に入室。「スペードの間」で3枚引く。

結果は「♠6、♠8、♠9」(9ハイのフラッシュ)

このままいけば、1回戦は射守矢の勝ち。

雨季田が戻り、「賭け(ベット)」に移る。

射守矢は躊躇なくSチップを50枚ベット。

このまま、雨季田がコール(勝負することに同意)すれば、射守矢の勝ちが確定する。

そして、雨季田は「コール(勝負することに同意)」を宣言した。

雨季田が交換したカードを出す。

「♠6、♠8、♠9」(9ハイのフラッシュ)

射守矢が出したカードは…

なんと「♡4」…の1枚のみ。

塗辺が声を詰まらせながら言う。

「い、、、射守矢さんの役は不成立…..。1回戦は雨季田さんの勝利です」

射守矢はハートの間でカードを引いた後、しばらく部屋にとどまっていた。その時にQとKを隠し温存した。

雨季田が「コール(勝負することに同意)」を選ばず、「フィードバック(勝負から降りる)」を選んでいれば、射守矢はベットしたSチップ50枚の半分、25枚を獲得できていた。

しかし、雨季田は射守矢の行動の違和感に気づいていたため、「コール」を選んだ。

射守矢はこれはルール違反か塗辺に確認。

塗辺は、一応違反ではないが、今後はカードの温存は禁止にした。

塗辺が各部屋に置いた伏せカードの法則は、1回戦の情報だけで2人とも解いていた。

伏せカードの法則

伏せカードは、上段は「非素数」下段は「素数」が並べられていた。

※素数とは、2以上の自然数で、1とその数以外では割り切ることができない数字のこと。

画像引用:オーディブル

いきなり奇策に出た射守矢と、それを見抜いて「フォールド」(勝負を降りること)せずに「コール」を選び勝利した雨季田。

1回戦終了時点のカード枚数。

射守矢-253枚。雨季田-366枚

第2回戦。

射守矢が1回戦で負けたので、先攻-雨季田、後攻-射守矢の順。

配布が終わり、雨季田が破棄する枚数は「2枚」射守矢は「3枚」

2人以外には、雨季田と射守矢の持ち札が公開されている。

射守矢「♣K、♦5、♦8」雨季田「♣J、♡6、♡7」

射守矢は3枚すべて破棄で、雨季田は「♡6、♡7」の2枚を破棄。雨季田はストレートフラッシュの材料を捨てている。

交換タイム。雨季田はまず「クラブの間」に入室。

クラブの間で引いたカードは「♣Q」と「♣10」

「♣10、♣J、♣Q、」のQハイのストレートフラッシュが完成。

「♣10」を引いた雨季田の凄さ。射守矢の性格を完全に把握し、引くカードを完璧に推理している。

続いて「ダイヤの間」に入室。その後、戻ってきて、後攻の射守矢の番。

射守矢は「スペード→ダイヤ→クラブ」の順で戻ってきた。

「賭け(ベット)」を開始。

雨季田のベットは最低額のSチップ40枚。射守矢は「レイズ(賭け金の上乗せ)」をし、Sチップ50枚にした。

雨季田が「コール(勝負の同意)」をしたので、手札を開示。

雨季田「♣10、♣J、♣Q」(Qハイのストレートフラッシュ)、射守矢「♣A、♦A、♠A」(スリーカード)

雨季田の勝利。

2回戦終了時点のカード枚数。

射守矢-203枚。雨季田-416枚。

波乱の3回戦が始まる。

先攻-雨季田、後攻-射守矢

射守矢にきたカードは「♦6、♡J、♠J」そして、「♦6」と「♠J」を破棄した。残したのは、「♡J」

雨季田は「♣8、♦Q、♠2」で3枚すべてを破棄。

「交換タイム」雨季田はクラブの間を通り過ぎ、ハートの間に入った。

クラブの間を通り過ぎたことに射守矢は胸をなでおろした。射守矢にとって3回戦からが本番だ。

ハートの間に入った雨季田は迷わず、3枚引いた。

「♡8、♡9、♡10」(10ハイのストレートフラッシュ)

「なぜ、そろえられた?」とモニターを見ていた全員が驚く。最初からカードが分かっていたかのような、引きの強さ。

その後、ダイヤの間に入り、3分過ごし戻ってきた。

続いて、射守矢の交換タイム。真っ先にクラブの間に入室。

そして、床に足をつくことなく、キャスターつきのオフィスチェアに乗って、窓まで移動し外に出て、違う部屋へと移動した。

床に体の一部をつかない限り入室とはならないルール。そのルールを利用して、入室履歴の偽装を行った。

射守矢の交換タイムが2分経過した時、ダイヤの間に白いモヤがかかっていることに、モニターを見ていた佐分利が気づいた。

「……火事っ!」

叫ぶと同時に鉱田ちゃんが飛び出した。

全員がダイヤの間に入り、外にいた射守矢も窓から入ってきた。

消火器を使い、火は消し止められた。

収斂(しゅうれん)火災

「アルコールランプの燃料に浸したハンカチをスチール机に敷いておく。山岳部屋から持ってきたチャークロスをその上に置いて着火剤にする。最後に、写真部から持ってきた凸レンズを、チャークロスに焦点を結ぶような角度で窓に貼り付けて置くほっておけば1~2分で小火(ボヤ)を起こせる」

これができるのは、雨季田のみ。

鉱田ちゃんが雨季田に詰め寄ろうとした時、塗辺が言った。

「あと10秒です」

射守矢は急いでダイヤの間に行くが、カードを引く前に交換タイムが終わった。

佐分利が塗辺に怒りをあらわにする。

「マジで言ってんのか、おまえ—-」

「六千万賭けた勝負でしょう」かぶせるように塗辺が言った。

「賭け(ベット)」に移る。

雨季田の賭け金は200枚。射守矢は、即座に「フォールド(勝負を降りること)」を宣言。

ルールに従い、200枚の半分の100枚が雨季田へといく。

3回戦終了時点のカード枚数。

射守矢-103枚。雨季田-516枚。

射守矢は雨季田との中学時代のことを思い出していた。

雨季田は、星越高校への入学を希望していた。

しかし、星越高校への推薦入学はテストで1位を取ったくらいでは、受からない。

そのため、学年全体のテストの成績を操作し、1位を取った。

やり方は、成績上位者に偽のテスト情報を流すだけ。そうすれば、周りの点数が落ち、自分は普通に勉強するだけで1位を取れる。そして、それをやってのけ、星越高校に合格した。

射守矢はそのことに気づいた。このことは射守矢と雨季田だけが知る秘密として胸の奥にしまった。

しかし、罰はそのあとに待ち受けていた。

***

4回戦開始。

雨季田に配られたカードは「♣3、♣7、♦10」

破棄して交換するのは3枚。

射守矢も3枚と宣言する。

交換タイムに入る前に射守矢がトイレで先ほど消火した時の汚れを拭きたいと言い、トイレに行った。3分ほどで戻ってくる。

雨季田がカードを引くためにまずスペードの間に入った。

スペードの間にはカードが1枚もなかった。

しかし、これは射守矢によるイカサマ。

この部屋に置いてある扇風機を使い、机の上のカードをすべて床に落とし、0枚になっているように見せかけた。

雨季田はこのイカサマを見抜き、床に落ちている「♠J、♠Q、♠K」を拾い上げ、Kハイのストレートフラッシュを作った。

現時点でこの役より強いカードは作れない。雨季田の勝利が確定した。

雨季田は、イカサマを看破したことに気づかれないように工作し、交換タイムを終えた。

射守矢は「スペードの間→ハートの間→ダイヤの間」を巡り4分ほどで戻ってきた。

「賭け(ベット)」に移る。

雨季田のベットは射守矢残り枚数の103枚。

射守矢は「レイズ(賭け金の上乗せ)」を宣言。その数「1,000枚」。Sチップの1,000枚は1億円。負けたら9,000万の負債。

雨季田が「コール(勝負の同意)」を宣言。

手札開示。

2人が同時に3枚の手札を開示する。

雨季田「♠J、♠Q、♠K」(Kハイのストレートフラッシュ)射守矢「♠3、♠4、♠5」(5ハイのストレートフラッシュ)

勝利を確信した雨季田は射守矢のチップに手を伸ばす。

塗辺が雨季田の手をつかみ言った。

4回戦は、射守矢さんの勝利です

なぜ…?

雨季田は反論したが、塗辺が雨季田のカードを裏返した。

裏返したトランプの色は3枚とも「」だった。ゲームに使われていたトランプの色は「

ゲーム前のルール説明では、この1デッキのみを使用するというものだった。

青いトランプは規格外のため、役は不成立。よって雨季田の負け。

スペードの間で、扇風機によって落ちたカードを見つけた時、「J、Q、K」の3枚はすべて表向きだった。

雨季田は裏面を確認することなく、カードを手に取ってしまった。

射守矢は雨季田の完全に性格を把握し、細く険しい道のりの工程を見事にやってのけたのだ。

すべては射守矢の計画通りに進み、勝利した。

最終結果。

射守矢-1,103枚。雨季田-0枚。

射守矢はSチップをすべて星越高校に返すと申し出た。

そして、雨季田絵空に言った。

私と一緒に、鉱田ちゃんに謝るんだ

***

鉱田ちゃんは中三の時に、ダンス専科ある鎌倉の難関校「菱川高校」の推薦を狙っていた。

推薦枠は1名で、もう一人、ダンス部部長の竹宮さんもその推薦枠を狙っていた。

菱川高校のダンス推薦は実技重視だが、英語で3位以内だと評価が加点される。

雨季田が偽の試験情報を流すことで、試験結果を操作した。

鉱田ちゃんにも、竹宮さんにも偽の試験情報は流さなかったが、雨季田の試験操作により相対的に試験結果の点数が下がったことで、竹宮さんが英語で3位に入った。

そのことで、竹宮さんが菱川高校の推薦枠を獲得した。

つまり、雨季田の試験結果操作によって、鉱田ちゃんは二次被害を受けたのだ。

そして、射守矢もそのことに気づきながら、言い出すことが出来なかった。

射守矢と雨季田は、鉱田ちゃんに謝罪した。

そして、鉱田ちゃんは2人を許した。

伏線回収を考察

伏線回収①

伏線部分

「交換タイム」での行動は自由。余計なカードに触れてはいけないというルールのみだった。

回収部分

必要最低限のルールしかなく、塗辺の口ぶりでは、暗にイカサマを許容していた。

伏線回収②

伏線部分

ゲーム前に、射守矢が鉱田ちゃんに「私が危なくなったら走ってきて」と言った。

回収部分

ダイヤの間でボヤが起こった時、鉱田ちゃんが駆け付け廊下にある消火器を取ってくれたことで、射守矢はダイヤの間から出ることなく消化できた。

もし出入りしていたら「再入室不可」のルール違反で負けていた。

伏線回収③

伏線部分

1回戦の「交換タイム」。射守矢はまず「スペードの間」に入る必要があった。

回収部分

「スペードの間」で扇風機による偽装を行うためにまず「スペードの間」に入った。

そして、「スペードの間」はもともと奇術部の部室。そこに2つ目のトランプがあるかを探すために、1回戦の1番最初に入室した。

2つ目のトランプがあったことで、射守矢は最後、大逆転に成功した。

伏線回収④

伏線部分

2回戦、雨季田は「ダイヤの間」で3分使った。

回収部分

雨季田はボヤを起こすために、「ダイヤの間」に長くいた。思いついたのは、この旧部室棟が消防法の関係で取り壊されると聞いてから。

伏線回収⑤

伏線部分

2回戦、「クラブの間」で射守矢は2分以上時間を使った。

3回戦で雨季田がクラブの間をスルーしたことに胸をなでおろした。

回収部分

3回戦で入室履歴の偽装を行うために「クラブの間」に時間を使った。

クラブの間にある「キャスターつきのオフィスチェア」を利用して、床に足をつくことなく、部屋の窓まで移動し、その窓から外に出て、各部屋へ移動すれば、雨季田に気づかれることなく、部屋を移動できる。

入室の定義は「体の一部が床に触れること

オフィスチェアを使うことで床に触れることなく移動したため、「入室」とはならなかった。

伏線回収⑥

伏線部分

ルール説明時、塗辺は「奇術部に残っていた備品の1つを拝借しました」と言った。

回収部分

このルール説明を受けた時、射守矢はトランプが2個以上あることに気づいた。

伏線回収⑦

伏線部分

射守矢は1回戦で、カードを隠し、1枚しか手札を持っていなかった。

雨季田をだまし、「フィールド(勝負を降りること)」させることで、Sチップを25枚獲得することを狙った。

しかし、雨季田がそのことに気づき、「コール(勝負に同意)」したため、手札が不成立となり負けとなった。

回収部分

カードを隠すことで、イカサマをして勝利するためではなく、審判の塗辺が「カード不成立」でも勝負を止めないか見極めるための手段だった。

「カード不成立」で勝負を止めないことが分かったため、最終勝負で雨季田に「違うデッキのトランプをつかませる作戦」を実行できた。

エピローグ

登場人物

登場人物
  • 射守矢 真兎
  • 鉱田ちゃん
  • 雨季田 絵空(射守矢と鉱田ちゃんの中学時代の同級生)
  • 新妻(星越高校 生徒会長)

あらすじ

射守矢真兎は、新妻に呼ばれ、星越高校に来ていた。

理由は、星越高校の生徒とSチップを賭けたゲームをするため。

新妻は星越高校のSチップ制度を無くしたいと考えていた。

その制度をぶっ壊すために、星越高校すべてのSチップ(10億円分)を学校外に流出させてほしい、と射守矢に依頼したのだ。

伸びきったカーディガンを着た少女は、対戦者に隙だらけの笑みを投げた。

「詳しいルールを聞きましょうか」

~終わり~

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公式サイト:https://www.audible.co.jp/

『地雷グリコ』:Q&A

地雷グリコはつまらない?

人それぞれ感じ方は違うと思いますが、僕自身はとても面白かったです。

対戦者の性格を把握し、ルールの盲点をつく射守矢の戦い方。

どのような戦い方をするのかを推理しながら読むのも楽しかったです。

僕以外の人も含めた『地雷グリコ』の口コミ・評価はこちらの記事で紹介しています。

ゲームのルールは難しい?

正直、難しかったです。

特に、最後の「フォールームポーカー」は難しかった。(汗)

ただルールを把握できなくても、十分に楽しめるストーリー展開でしたよ。

地雷グリコのルールはこちらで分かりやすく紹介しています。

地雷グリコと嘘喰いは似た作品?

両作品ともギャンブルをテーマにした作品のため、似ていると感じる人もいるようです。

作者の青崎有吾さんも「嘘喰い」や「カイジ」を参考にして、小説内のゲームを考えたとインタビューで答えています。

参考サイト

映像化される?

2025年現在、地雷グリコが映像化されるという話はありません。

続編はある?

2025年現在、地雷グリコの続編が出る予定はありません。

地雷グリコの漫画はある?

地雷グリコは漫画もあります。

小説を読むのが苦手な人は漫画を読みましょう。

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『地雷グリコ』をオーディブルで聴いた感想

『地雷グリコ』をオーディブルで聴いた感想は、とても良かったです!

特にナレーターの乃依 実咲 さんが素晴らしかった。

男性のキャラクターの声色も違和感がないし、個性的なキャラもしっかり演じ分けていて、地雷グリコの世界観に浸れました。

本の方が読みやすいのでは?」と疑問を持つ人もいると思いますが、しっかり図解が付いているので大丈夫ですよ。

ただし、ルールや伏線回収が難しい部分もあるので、個人的には、「聴く」と「読む」両方、やる方がおすすめです。

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『地雷グリコ』ネタバレ考察!あらすじ・伏線回収を解説:まとめ

『地雷グリコ』のあらすじ・伏線回収を、ネタバレ考察しました。

ゲームのルールや、伏線回収が難しい部分もありましたが、ストーリー展開は面白くて、楽しめる小説でしたね。

登場するキャラクターも個性的で、魅力のある人ばかりでした。

「映像化」や「続編」の話はまだありませんが、内容的には実現してもおかしくない作品なので、楽しみに待ちましょう!

この記事の内容が参考になれば幸いです。

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